オブジェクト・コンサバター。博物館にある資料に触れてみたい、そう思ったのがコンサバターになったきっかけ。立体物の修復をロンドンで学び、大英博物館の石彫修復室でのインターンや、ビクトリア&アルバート美術館の彫刻修復室に勤務の後、2021年に帰国。東京国立博物館にて修復専門の非常勤職員として勤務。現在は、東京藝術大学 保存彫刻研究室にて教育研究助手。博物館やフリーランスのコンサバターとして活動をしながら、コンサベーションを伝えるために、子どもや大人向けのワークショップを開催している。
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【修復の話 4】コンサバターってどんな仕事?— 19世紀レタートレーの修復事例 〈前編〉
私は、ロンドン中心部にある シティ・アンド・ギルズ・オブ・ロンドン美術学校で、3年間修復を学びました。この美術学校は、1854年に設立され、イギリス国内で最も長い歴史を持つ美術学校の一つです。今回この記事でご紹介したいのは、私が卒業制作として... -
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【修復の話 1】ものとの対話
この記事を書いた人 森尾さゆり コンサバター(保存修復師) 東京都出身。2007年ロンドンに移住。セントラルセントマーティンズでガラスアートを学んだ後、モザイク工房に 6年間勤務。2015年よりシティー&ギルド・ロンドンアートスクールにて、修復を学... -
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ブラックライトのワークショップ【2023.8.19@和光大学ポプリホール鶴川】
町田市の和光大学ポプリホール鶴川との共催で、修復の要素をとりいれたブラックライトのワークショップを開催しました。 ペンタイプのブラックライトで素材を観察しているところ ”完全に真っ暗になる”という多目的室の特徴から発想して企画が立ち上がった... -
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【修復の話 2】 触れる、さわる〈前編〉
触れる事で得られるもの コンサバターとは、文化財や美術品、資料や個人的思い出の品などを保存、修復する仕事だけれども、私が初めコンサバターになりたいと思ったのは、実はこのような文化財を継承することに関わりたいとの想いからではない。どちらかと... -
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大人のエグロミゼ・金箔ワークショップ(前編)【2024.1.14@町田アトリエアルケミスト】
町田市にあるアトリエアルケミストさんにて、金箔で絵を描くフランスの金彩技法 ”エグロミゼ” のワークショップを開催しました。 ワークショップ当日は、エグロミゼの歴史、技法の説明と金箔貼りの実演から入り、西洋と日本の金箔や道具の違い、コンサベー... -
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【修復の話 3】 触れる、さわる〈後編〉
前編では、ものに触れる事で得られる価値と、触れる事で起こり得るダメージについて書いたが、後編ではそのバランス—保存するということと、生かすということ—について考えてみたい。 相反するコンセプト 作品や資料に近づく方法として、もっと美術館や博... -
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金箔ワークショップ【2023.11.25@町田薬師池公園四季彩の杜西園】
町田市にある薬師池公園四季彩の杜西園のラボ・体験工房で、金箔で絵を描く、エグロミゼワークショップをアトリエアルケミストさんと共催で開催しました。 手前の画像はイギリスのエグロミゼ作家のTuesday Riddellさん 金箔を慎重に削る様子 ヴェッレ・エ... -
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修復ワークショップ【2023.12.23@QUESTION, 京都】
去年の12月に、京都府河原町御池にある『????』のサインが印象的な「QUESTION」にて、ニッセンさん主催、京都市・QUESTION・空き家バンク京都さん共催の「未来へつなぐ架け橋プロジェクト 伝統工芸ワークショップ」に、保存修復のワークショップと... -
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【修復の話 5】コンサバターってどんな仕事?— 19世紀レタートレーの修復事例〈後編〉
前編では、私が学校の卒業制作で作品を実際に修復する前段階までの話を書きましたが、後編では実際に行った修復過程を順を追って説明します。 基本的に修復には毎回同じように決まった手順というものは無く、作品の状態に応じて工程の優先順位を変えていか... -
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